名前のない日記

俺の俺による俺のための憑き物落としをしています。

はてなブックマーク互助会批判と、「正しいホッテントリ」

はてなでは定期的に「はてなブックマーク互助会」が話題となる。まるで間欠泉だ。

昔も今も俺は互助会と言えるほど繋がりは持ってないし(持ってたら1日0PVなんていう数字は記録出来ない)、その話題になるたびに正直「自分とは関係ない世界」感を持ってしまう。

なのに今からそれについての記事を書こうとしているのはなぜかと言うと、今朝シャワーを浴びている時に「そういえば、はてなブックマーク互助会って、一体何なんだろうな……」と素朴な疑問が湧いてきたためだ。

俺はシャワー浴びると高確率で良くないことが頭に浮かんでくる。シャワー怖い。俺の家のシャワーには何か良くない物質を放出する装置でもついてるんじゃないだろうか。。。


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さて、「はてなブックマーク互助会」とは何か。とりあえずは『アクセスアップを企図するブロガー同士が、互いのブログにはてなブックマークを付け合う行為』としておこう。

1日あたり数人しか訪れないこんな過疎ブログですら、新着入りしただけで1日160PVだ。ホッテントリ入りすれば1日に何千というアクセスが舞い込む。そんなわけで、(ネガコメ云々はともかくとして)ブクマがつけばブログ書きは基本的に嬉しい。どうすればたくさん付けてもらえるかにゃあ、などと初心者ほど色々考えを巡らせてしまいがちだ。

その解の一つが「ブクマの付け合い」だ。あの人が付けてくれたからお返しに。あっちもこっちもブクマ数が増えてwin-winの関係。

これが行き過ぎて、共謀によるブクマの付け合いなどの「不正行為」と認められた場合、はてなの公式規約に抵触する「スパム行為」となる。

はてなブックマークでは、新着エントリーや人気エントリーへの掲載のために行われる不正な行為を「スパム行為」とし、表示制限措置や利用停止措置の対象としております。

一例として、以下のようなご利用をスパム行為として禁止しております。

・特定のサイトに対し、メインアカウントサブアカウント複数のブックマークをする行為
複数のアカウントで共謀して同一のURLをブックマークする行為
・同一サイトのページを大量にブックマークする
複数メインアカウントを所持する行為
・広告、宣伝および検索サイト最適化を目的としてブックマークする行為
ワンクリック詐欺不法行為が行われているサイトを宣伝広告目的でブックマークする行為
・ブックマークの追加に金銭や物品などの報酬や特典を与える行為(当社が主催するキャンペーン企画などを除きます)
・ブックマーク対象のページの内容と無関係なタグやコメントを投稿し、誘導をはかる行為
・特定の条件で自動ブックマークをする行為のうち、特に公正性に影響が出るもの
 ・エントリーのブックマーク数に応じて、自動的にブックマークを投稿する等
・存在しないページを繰り返しブックマークする行為


はてなブックマークにおけるスパム行為の考え方および対応について - はてなブックマークヘルプ

太字にした項目あたりが「互助会」問題と深く関係した条文と言える。「大量」とは具体的にはどの程度なのかとか、「共謀」とは具体的にどのような行為なのかは議論の余地があるが、概ね理解はできる。

しかし、はてブ内でなされる「互助会」批判は、このスパム行為の範疇におさまらないものも対象とする傾向が往々にして見られる。

共謀もしていないし、指摘されるほど大量のブクマをつけているわけでもないが、類似のカテゴリ内や「購読中のブログ」内で発生したゆるい繋がりの中でブクマを付け合う。「スパム行為」とまでは認定できないものの、そうした行為も「互助会」として批判されがちなケースだ。

でもそれって、ある程度理解できるというか、しょうがない部分もあると思う。

はてなブログを始めて、同時にはてなブックマークも使い始める。日々しこしこ慣れないブログ記事を書きつつ、はてなブログ内を探索。いくつかの面白そうなブログをはてな内で見つけると、巡回範囲がどうしても偏りがちになってしまう。

俺も身に覚えがあるが、同じはてなブロガー同士、親近感が湧いて、ついつい「購読中のブログ」や、はてブの「お気に入り」を中心にした巡回になってしまう。

誰もが優秀なキュレーターになれるわけでもない。情報収集能力に個人差があったり、趣味嗜好に偏りがあるのはどうしようもない。

下記のブログの記事は、はてなブログを使ってる人の一般的な感覚なんじゃないか。

お気に入りを使っていると、そこかしこのブログに似通ったメンバーが集まってきます。そして、ブログを書いてる人の顔(人柄や性格)が見えてくると辛辣なコメントはなかなかつきません。

そこに、普段から読んでいない人がきます。ブログを書いてる人の「顔」よりも、「エントリーで何を言っているのか」が重要視される。その人がコメント欄を見ると「うわっ、互助会?気持ち悪いな」となる。当たり前な気がします。しかし、私にとってはゆるく関係を持てる素敵なシステムです。


私のはてな巡り「もしかして、私って互助会?」 - 2つ目のぺーじ(仮)

俺も同感です。

しかし、そういう繋がりが進むと得てして「互助会」と批判を受けてしまいがちなのもまた事実だ。


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結局「互助会」批判を展開する人が問題視していることは、上記のような「ゆるい繋がり」によって下駄を履かされた記事がホッテントリに掲載されてしまうことだ。

下記のブログでは「プレイヤーがキュレーターを兼任する仕組みは評価軸が狂い、キュレーションメディアとしての役割を果たせなくなる」と指摘している。

要するに言えばキュレーションされたがるプレイヤーとキュレーターの兼任者が多いはてなブックマークのようなメディアは評価軸が狂っていくので、キュレーションメディアとしての役割を果たせなくなるということだ。


■ プレイヤーがキュレーターを兼任する仕組みはうまくいかない


 以前までは、活発なダイアラーと活発なブックマーカーは別人であることが多かったのだけど、活発なはてなブロガーは活発なブックマーカーを兼任していることが殆んど。ホッテントリアルゴリズムも熟知しており、言及やお返しや関係性など「自分のブログにプラスになりそうな記事」を積極的にブックマークしているため「内側に向いた内容ほど外側に行きやすい」という不思議な構図にある。


 もちろん、客観的に読み応えのある記事もあるのだけど、そうではない比率が明らかに増えたように思える。はてなブックマーク経由で炎上した時に「内輪でやってたんです」という弁明を聞くことがあるが、どこまでがカマトトでどこまでが本気かは分からない。現在は承認欲求だけじゃなくて、広告収入という現金も報酬に含まれていることが話をややこしくする。


 ともかくブクマの返報性の期待が成立するのは自分がブログをやっているからだし、ブロガー小銭儲け話が人気になりやすいのも同じこと。僕自身を含めて「プレイヤーとしての自分の利益」が審判員やキュレーターとしての役割が持つべき評価軸に影響する仕組みが今後も有用性をもって運営されることはないと思われる。収賄を前提とした審判員が増えすぎた。


プレイヤーとキュレーターの兼任が増えたはてなブックマークは総じてクソ - 太陽がまぶしかったから

例えると、フィギュアスケートのような採点競技の審判が自分の身内の選手には評価を甘めにつけてしまう、的なことだろうか。

純粋に競技の質を判断する審判ではなく、競技以外のコネクションを基準に採点する審判が増えてしまえば、その競技の公平性は失われる。「審判」をブックマークユーザーと読み替えれば、なるほど今の状況と近い物があるかもしれない。

が、「競技」とは異なり、多くのブックマーカーに「審判」としてのモラルと責任を求めるのは難しいだろう*1。そして、それは「今も昔もさして変わらない」というのは真理だと俺は思う。


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この話を突き詰めて行きつくところは「では『正しいホッテントリ』とは?」という問いだ。『「評価されるべき記事」が評価されるべきという思想』と言い換えてもいい。

いくら古参が「今のホッテントリが良くない」と述べようと、ブクマ数が全てを決めるシステムである以上、これがはてなブックマークの現状であると言わざるを得ない*2。それが気に入らないのであれば、そうした思想を反映したキュレーションメディアを新たに作るしかない。

また、今のホッテントリが気に入らないという人は、もうはてなブックマークのメインユーザー層ではないニッチ層なのだ、ということも言えるのではないだろうか。

方法は二つある。

メディアに自分を合わせるか、または自分に合うメディアを探すかだ。

メディアを自分に合うように変えるという方法もあるが、これは非常に困難な道だ。地道な啓蒙や先導、支持集め。一人一人は一介のユーザーに過ぎないのに。

そこまでする価値が「はてな」というサービスにはあるのだと感じる人は一体どのくらいいるのだろうか。

*1:上記記事のブコメであったような、有用な記事をブクマした行為を評価する制度があれば多少違うかもしれないが。

*2:ルールを変えることで多少の改善は見込めるかもしれないが、肝心のユーザーはすげ替えることは出来ないし、全てのユーザーが納得するルールなどないということは、政治や今の海外情勢を見ていてもわかる通りだ。