名前のない日記

俺の俺による俺のための憑き物落としをしています。

「男性もつらかったらジェンダーロールから下りていい」男「もうとっくに下りてますよ」

雑感を表題で述べてみました。

エマさんが演説の中で述べている「男性とはこうあるべき」の具体像は、

「仕事で成功すること」
「攻撃的・アグレッシブであるべき」
「物事をリードし、コントロールするべき」
「強くあるべき」

などです。これらから「つらかったら下りていい」とエマさんは言っているわけですが、僕の感覚だと、若い人を中心に男性の多くはもう既に下り始めていると思うんですよね。エマさんに言われるまでもなく、もうかなり昔から。

例えば、もう30年以上前に書かれた村上龍さんのエッセイ「すべての男は消耗品である」でも、既に「自信を失くした男たち」が「女性化、ガキ化している」と述べられています。

才能もない、金もない男(まさに「キモくて金もないおっさん」だ)はどうやって生きていけばいいんだろう? という問いに村上龍さんは「どうしようもない」と答えています。配られたカードで勝ち目のない戦いを続けていくしかないんだ、と。

自らの「男性性」を武器に勝負しても勝ち目がない多くの男性にとって、男性性を突き詰め続けることはリスクでしかない。「草食化」などを引くまでもなく、その頃から「男性の女性化」はトレンドなんですね。エマさんの演説は、その現実の追認でしかない、とすら思います。


男性的な価値観はもう時代遅れらしい。男たちは一体どうしたらいいのだろうか。

実はどうするも何も、若者たちは徐々に「女性化」する社会に適応しつつある。たとえば僕が若者のことを語る時にいつも例に出す生活満足度調査の数字を見ても、その傾向を確かめることができる。

数十年の変化を追ってみると、生活満足度は一貫して女性のほうが高い。たとえば1985年だと20代男性の満足度が59.6%なのに対して、女性では79.7%もあった。

理由の一つは、女性のほうが将来に対する期待がそもそも低かったことだろう。雇用機会均等法施行前夜、仕事によるキャリアアップが現実的ではなかった女性たちは、「まあこんなものだろう」と早くから自分の人生に折り合いを付けていた。

それが最近では、男性の生活満足度も上昇してきている。2014年の調査では20代男性が78.0%で、女性は80.1%。ほぼ男女差がなくなりつつある。

もはや男性であっても、「将来のために今は辛くても頑張る」という発想から距離を置き、 身の丈にあった現実を受け入れつつあることの証拠だと思う。

若い男の子たちが女性化するのは、当然といえば当然だ。

正社員になれるかわからない。給与が上がるかもわからない。そんな彼らが「男らしく」なるなんて無理に決まっているのだ。

「男らしい」は時代遅れ!? 男性はさらに女性化する【古市憲寿/保育園義務教育化・23】 — 保育園義務教育化23 | Hanako ママ web


しかし、問題はもう先に進んでしまっていて、多くの人が問題にしているのは、

「つらかったらおりてもいいんだよ」

       ↓
「下りてもつらいんだけど、俺たち(私たち)はどうすりゃいいの?」

なんですよね。偉い人は綺麗事を語るのが仕事だが、それだけでは人は救われない。

厳しいようだけど、村上龍さんの言う「どうしようもない」が結局のところ真実なのだ。男だろうと、女だろうと、配られたカードで勝ち目のない戦いに挑んでいく他ない。やりたいことをやりたいようにやっていくしかない。やっていきましょう(パクリ)