名前のない日記

俺の俺による俺のための憑き物落としをしています。

炎上CMを撲滅する方法(追記あり)

例の牛乳石鹸CM動画の件で、多くの人が「このCMは駄目だ」って言ってるわけだけど、この「多くの人にリーチすることが出来た」という点においてこのCMは大成功だったんじゃないか、と僕は想像しています。

だって俺、この「牛乳石鹸」っていう商品知らんかったんだもん。俺がいくら馬鹿でも、こうみんなが「牛乳石鹸!」「牛乳石鹸!!」って囃し立てたら普通に商品名覚えちゃいましたよ。こういう「物議を醸して今までにない顧客層にリーチする」ことがこの広告の目的だったとしたら、twitterで炎上、はてブでも炎上してる現状は100点満点で目的達成ですよね。

したり顔で「この広告は意図が上手く伝わってない。不出来だよ」とか批評家面して指摘する人とかいますけど、その広告が「本当は何を目指しているのか」なんて、それこそ企画段階まで遡らないとわからないわけですよ。最初の出発点も知らないのに、はっきりしない「広告の意図」を妄想してアレコレ言うの、僕自身も含め、ちょっと滑稽な気がしますけどね。

「何か言いたい人」にとっては、格好のサンドバックを存分にどつきまわせてハッピー。とりあえず商品名を覚えてもらいたい広告主は、商品名を覚えてもらえてハッピー。クライアントの要望に見事応えた電通は、クライアントからの評価も上がってハッピー。実は、みんなが幸せになれるハートフルCMだった可能性も否定できません。

「商品のイメージが下がってるじゃないか」という指摘もあるかもしれませんが、本当にそんなに下がってるか?というと、これは結構微妙じゃないかという気がします。あの動画だけで、「失望した!」「もう買わない!」とまで噴き上がり、その後も怒りを持続させ続ける人って、実は結構な少数派かもしれないですしね。

これは僕の想像ですが、こういう「炎上CM」が本当に商品や企業イメージを深刻に毀損するのであれば、とっくの昔にグレーゾーンを攻めるようなCMは作られなくなってるんじゃないかと思います。こういう、微妙なラインを攻めるCMが定期的に生産されるのは、「製作側、クライアント側にとって利益があるから」じゃないかと思うわけです。

もしも「多少物議を醸してもいいから、とにかく多くの人にリーチしてほしい」というクライアントがいたとしたら、こういう「何か気に入らないものを見ると噴き上がる」「批評家面して何か一言モノ申したい」「なんでもいいから殴りたい」人の心をくすぐるサンドバックをこしらえるのが一番手っ取り早そうですもんね。

こういうCMが本当に嫌い、視界に入らないでほしい、という人が取れる手段としては、逆説的ですが「全く言及しない」「無視する」というのが最もいい方法のように思います。反応があるからこそ、その反応を狙いに行く人がいるわけですからね。

もしも、ポリコレに即したハートフルなCMが拡散しまくりでドッカンドッカン受ける世界だったら、何にもしなくてもそういうCMばかりになってると思いますよ。 誰も反応せず、どこにもリーチしない広告なんて、それこそ無価値ですから。不快なものは触れず広めず、素晴らしいものだけを広める。ああ、なんという光属性でピースフルな世界なんでしょうか――

まぁ、そんなことは中々出来ないのが人間なんだと思います。何かを殴るの、誰かを見下すの、楽しいですもんね?




(追記)

非常に面白い解釈を目にしたので、ご紹介させてください。



正直言って、上の文章は多少イライラしながら書いたことは否定しません。ただ、こういう色々な見方が出来る「物議を醸すCM」ってのも、意外といいものなのかもしれませんね。少なくとも僕は、この方のツイートを目にできただけで、どこか救われたような気になりました。なっただけです、多分。